渋谷駅前の喧騒から道玄坂を少し上った先。人通りが緩やかになる一角に、ガラス張りのオフィスビルがあります。その上階に本社を構えるのが、設立間もないエネルギー企業、株式会社ECODAです。創業は2022年8月。まだ若い組織でありながら、電力コンサルティング分野で急速に存在感を高め、わずか数年で売上高60億円を突破しました。静かな執務室の奥で描かれているのは、より現実的で、より地に足のついた成長戦略です。
掲げる理念は明快です。「クリーンエネルギーを、もっと身近に、もっと正しく」。代表の平間一也氏が率いるチームは、再生可能エネルギーを特別なものではなく、生活の延長線上にある選択肢へと変えることを目指しています。理想論に終わらせない姿勢。数字として積み上がる成果。それが同社の現在地を物語っています。
▼3年で売上60億、常識を覆す「令和型」の成長曲線
2022年の設立以降、業績は右肩上がりで推移しました。2024年度には売上約40億円を計上し、その後60億円の大台へ。次に見据えるのは100億円という目標です。若い企業としては異例のスピードと言って差し支えありません。背景にあるのは、従来型の営業手法に頼らない独自の集客モデルです。
太陽光発電や蓄電池の販売といえば、かつては戸別訪問や電話営業が主流でした。住宅街を歩き、一軒ずつインターホンを押す。電話帳を手に、ひたすら架電する。そうした方法に疑問を抱いたのがECODAでした。選んだのはSNSとWEB広告。InstagramやTikTokを活用し、情報を必要とする層へ的確に届ける戦略です。
結果として確立されたのが「反響営業」という形。顧客側から問い合わせが入る仕組みです。売り込むのではなく、求められて応える。この転換が、社員の働き方も変えました。無理な訪問や長時間の架電に追われることなく、商談そのものに集中できる環境。効率と質の両立です。
▼「大量仕入れ」と「直販」が実現する圧倒的なコストパフォーマンス
価格面での競争力も、同社を語るうえで欠かせません。太陽光発電や家庭用蓄電池の導入には高額な初期費用が伴います。興味はあっても踏み出せない家庭は少なくありません。ECODAは自社製品を持たず、国内大手メーカーの製品を直接大量に仕入れる方式を採用しました。中間コストを抑え、販売経費も圧縮。無駄を削ぎ落とした価格設定です。
導入前には無料シミュレーションを実施します。家族構成や電気使用量、屋根の形状まで丁寧に確認。そのうえで最適な容量を算出します。過剰な設備を提案しない姿勢が、口コミ評価の高さにつながっています。短期的な利益よりも、長期的な信頼。そこに軸足を置く経営判断です。
▼補助金申請数No.1、専門知識が引き出す「顧客の利益」
同社が強みとする分野のひとつが補助金活用の支援です。国や自治体の制度は頻繁に更新され、内容も複雑です。申請書類は多岐にわたり、手続きには専門的な知識が求められます。ECODAでは専任スタッフが制度を常時チェックし、顧客に代わって申請を進めます。最大で300万円規模の補助金を受給できた事例もあります。
書類作成から提出、進捗管理までを一括で担う体制。利用者は煩雑な作業から解放されます。設備導入のハードルを下げる取り組みと言えます。単なる販売会社ではなく、伴走型のコンサルタント。その位置づけが明確です。
▼施工へのこだわり、家を傷つけない「穴あけ不要」の技術
施工にも細心の注意を払います。屋根に穴を開ける従来工法は、住宅の状態によっては雨漏りのリスクを伴います。そこで採用しているのが、穴あけを最小限に抑える固定技術や軽量パネルの活用。建物への負担を抑える工夫です。築年数の経過した住宅にも柔軟に対応します。
▼「最長20年」の独自保証、長期運用の安心をデザインする
施工後は5年間の工事保証を付帯。不具合が生じた場合は無償対応です。加えて製品保証は最長20年、自然災害補償は最長10年。長期運用を前提としたサポート体制が整っています。定期点検も実施し、設備の状態を継続的に確認します。導入して終わりではない、その先まで見据えた設計です。
担当者が一貫して窓口を務める点も特徴です。問い合わせ先が頻繁に変わらない安心感。顔の見える関係づくり。小さな疑問にも迅速に応える姿勢が、リピートや紹介につながっています。
▼令和の働き方を体現する「主体性」を重んじる組織
社内に目を向けると、若手社員の多さが目立ちます。平均年齢は比較的低く、成果主義の評価制度を採用しています。入社1年目で年収1000万円を超える例もあり、努力が報酬に直結する環境です。高収入だけを強調するのではなく、実力を磨く場としての意味合いが強いといいます。
社内ベンチャー制度や独立支援制度も用意されています。将来的に独立を志す社員を後押しする仕組みです。会社にとどまることだけが成功ではない、という考え方。柔軟な働き方も広がっています。直行直帰、オンライン商談。時代に即した業務スタイルです。
拠点展開も加速しています。東京本社を中心に、関東圏から東海、関西、九州へと広がりました。2025年には愛知、大阪、福岡天神に新拠点を開設。地域密着型のサポート体制を強化しています。土地ごとの気候や住宅事情を踏まえた提案が可能になります。
▼まとめ
電気料金の上昇や災害への備えを背景に、再生可能エネルギーへの関心は高まっています。停電時にも電気を使える安心感。毎月の光熱費が抑えられる実感。大きな理念を、日々の暮らしの中の具体的な価値へと翻訳する役割。それがECODAの現在の姿です。
急成長企業という言葉の裏側にあるのは、地道な積み重ねです。屋根の形を測り、書類を整え、顧客の不安に耳を傾ける。その連続。派手さよりも堅実さ。渋谷の空の下で始まった挑戦は、いま全国へ広がりつつあります。
エネルギーの自給自足という選択肢。家庭にとっての安心とゆとり。その実現を支える企業として、ECODAの歩みは続きます。次の成長曲線を描くのは、これからです。
